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数理最適化の活用で改善できる5つの課題

多くの企業で、事業の達成度や業務効率化などの指標として、デジタル技術を活用した目標の数値化を行っているなか、近年“数理最適化”の活用も注目されています。

数値最適化は、小売り・産業オートメーション・飲食料・石油化学・半導体・自動車など、幅広い分野で活用されていますが、「数値最適化についてよく知らない」「自社の課題を改善できるか知りたい」という方もいるのではないでしょうか。

本記事では、数理最適化の概要を押さえつつ、改善できる課題について解説します。


また伊藤忠テクノソリューションズでは、『IntelligentTwinサービス』を展開しています。

IntelligentTwinサービスでは、これらの課題に対して、AI、シミュレーション、数理最適化を組み合わせて、最適な価値を提供します。

また、生産性向上や新規設備投資計画、人員配置最適化などの課題に対しては、適切な手法の選定から運用フェーズでのモデル精度維持まで、さまざまな形でご支援いたします。


目次[非表示]

  1. 1.数理最適化とは
  2. 2.数理最適化と機械学習の違い
  3. 3.数理最適化で改善できる課題
    1. 3.1.①ビル・工場のエネルギーマネジメント
    2. 3.2.②電力需要の平準化
    3. 3.3.③シフトの最適化
    4. 3.4.④在庫管理の最適化
    5. 3.5.⑤輸送計画の最適化
  4. 4.伊藤忠テクノソリューションズが提供する数理最適化サービス
  5. 5.まとめ


数理最適化とは

数理最適化とは、さまざまな制約のもとで、多くの選択肢から特定の価値を最適にする組み合わせを求める手法です。

企業の課題に対して、コスト最小化や利益最大化などにつながる値を算出します。

最小化・最大化したい関数を目的関数と呼びます。目的関数と制約条件を定め、制約条件を満たしつつ目的関数を最小化・最大化できる値を算出後、得られた解を基に課題の改善策を検討します。

数理最適化を活用することで、例えば以下のような改善策の実現に貢献します。


▼数理最適化の活用による改善策の例

  • 需要の変化を加味した在庫最適化
  • 作業員のシフト最適化
  • SCM最適化 など

※SCM(Supply Chain Management:サプライチェーン・マネジメント)とは、供給側から消費者への流れを管理・見直して、工程の効率化を実現する経営管理手法のこと。



数理最適化と機械学習の違い

数理最適化と混同しやすい手法として、機械学習が挙げられます。大きな違いは、活用する目的です。


手法
目的
機械学習
未来の予測を立てる
数理最適化
計画策定・意思決定する


機械学習は、“未来の予測を立てるための手法”であるのに対して、数理最適化は、どのように行動したらよいか“計画策定・意思決定するための手法”です。

しかし、機械学習だけでは「どうすればよいのか」まで具体的な施策を検討することができません。そのため、機械学習でデータを導きだしたあとに、数理最適化で意思決定を支援するという流れです。

製造業を例に挙げると、作業人数や時間、原材料の数量、製造数量などを機械学習で予測します。数理最適化では、予測した複数の制約条件を組み合わせて、最適な生産計画を策定します。



数理最適化で改善できる課題

数理最適化は、さまざまな分野で活用できます。ここでは、ビジネスシーンでどのような課題を改善できるのか、代表的な例を5つ紹介します。


①ビル・工場のエネルギーマネジメント

数理最適化を用いれば、ビルや工場のエネルギーマネジメントが実現できます。環境保護に貢献できるうえ、コストも抑えられます。

エネルギーがどこでどれだけ使われているのかを把握して、データを分析します。データからエネルギーを浪費している原因を探り、どの設備にどれくれいのエネルギーを供給するのが効率的であるかと具体的な改善策を立てるという流れです。

数理最適化を基に立案した改善策を実行に移せば、電力使用量の抑制につながります。

※エネルギーマネジメントとは、エネルギーの使用量を見える化して、効率的に使用するための活動のこと。


②電力需要の平準化

数理最適化によって電力需要の平準化を実現することも可能です。

電力を供給する事業者は、ピークの消費量に合わせて電力を供給しなければなりません。しかし、時間帯や時期によって電力需要の差があるほど、エネルギーの使用率が低下し、不要なコストがかかってしまいます。

数理最適化の技術を活用することで、ある期間を通して電力消費量を平準化するための運用計画を導きだし、コスト削減につなげることが可能です。

※電力需要の平準化とは、時間帯や季節ごとの電力需要の差を少なくすること。


③シフトの最適化

数理最適化でさまざまな制約条件を満たしたシフトを自動生成することで、従業員の勤務日程・時間の管理にかかる手間と時間を軽減できます。シフト表だけではなく、一人ひとりのスキルを考慮した仕事の割り振りも可能です。

勤務日程によって従業員のスキルに偏りが出ないようにシフトを組んだり、必要人数の確率分布に対応した人員を配置したりできます。

数理最適化によってシフト作成を自動化すれば、コア業務に集中する時間も確保できます。


④在庫管理の最適化

難しい在庫管理も、数理最適化で効率的に行えるようになります。

数理最適化では、需要予測結果を基に、各種コスト・欠品率の算出や複数拠点にある倉庫にどれくらい在庫を用意しておけばよいかなどを判断できます。その結果、在庫不足による販売機会の損失や過剰在庫によるスペースの圧迫などの改善につながります。


⑤輸送計画の最適化

数理最適化によって、複雑なトラックの輸送計画も効率的に立てられます。

物流業界の課題として、トラックドライバーの人材不足が挙げられ、長時間労働にもつながっています。

長時間労働を改善するために、運搬物の割り振り、ドライバーの手配、時刻などを加味して、最適な輸送計画を策定できます。効率的に輸送できるルートのドライバーの負担軽減に加えて、輸送計画を作成する担当者の業務効率化にもつながります。



伊藤忠テクノソリューションズが提供する数理最適化サービス

伊藤忠テクノソリューションズ(以下、CTC)では、企業が抱える課題の改善に向けて、数理最適化を活用したソリューションの運用をトータルサポートいたします。


▼CTCの最適化ソリューション

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数理最適化を導入するためには、さまざまな要件定義と最適化モデルの構築を行ったあと、専門技術者による活用・運用の推進が必要です。

はじめに制約条件の定式化や、システム・インフラの要件定義を行います。続いて、効果検証の実施や、高速計算などを行う最適化アルゴリズムの作成、UI開発・クラウド環境対応・外部システム連携などのシステム・インフラを構築します。

その後、作成した最適化アルゴリズムやシステムは改善作業のほか、社内システムの連携・クラウドの移行など、サービスを活用・運用するための作業も欠かせません。

CTCでは、要求整理・要件定義、モデル開発、システム開発、運用保守まで一貫してサポートすることで、お客さまのデータ活用とデータに基づく意思決定を支援いたします。数理最適化ソリューションの導入・活用に向けて、システムの要求整理から要件定義、モデル開発、システム開発、運用保守まで、一貫してサポートいたします。

詳しくは資料をご確認ください。




まとめ

この記事では、数理最適化について以下の内容を解説しました。


  • 数理最適化とは
  • 数理最適化で改善できる課題
  • 伊藤忠テクノソリューションズが提供する数理最適化サービス


数理最適化は、多くの選択肢から特定の価値を最適にする組み合わせを求める手法です。ビル・工場のエネルギーマネジメントや、電力負担の標準化、シフトの最適化など、さまざまな課題改善に貢献します。


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