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技術を「社会実装」する力 ~自社の研究開発の成果を建設業界に届けるために~

なぜ、技術成果は市場(現場)に届かないのか?

建設業界では、日々の業務に追われる現場と、未来を見据えて技術を磨く研究開発部門との間に、深い“断絶”が存在します。
この断絶は、単なるコミュニケーション不足ではなく、「技術の言語」と「現場の言語」が異なることに起因しています。

たとえば、AIによる施工進捗の自動判定技術があったとしても、現場では「それで何が変わるのか?」「誰が使うのか?」「トラブルが起きたとき、誰が責任を取るのか?」といった、極めて実務的な視点で評価されます。

つまり、技術の完成度よりも、“現場で使えるかどうか”が問われているのです。

目次[非表示]

  1. 1.なぜ、技術成果は市場(現場)に届かないのか?
  2. 2.技術を「プロダクト」に変える3つの視点
    1. 2.1.業務プロセスとの整合性
    2. 2.2.導入・運用の“心理的ハードル”を下げる
    3. 2.3.“使い続けたくなる”体験設計
  3. 3.技術を「広める」ための戦略的アプローチ
    1. 3.1.ストーリーテリングによる価値訴求
    2. 3.2.エコシステム型の展開
    3. 3.3.データ活用による“次の価値”の創出
  4. 4.技術を「ビジネス」に変えるために必要なこと
  5. 5.最後に:ご相談ください。技術を社会に届けるために
  6. 6.伊藤忠テクノソリューションズの取組み

技術を「プロダクト」に変える3つの視点

研究開発の成果を社会に届けるには、「技術」から「プロダクト」への変換が必要です。ここで重要なのは、以下の3つの視点です。

業務プロセスとの整合性

建設業界は、プロジェクトごとに関係者が異なり、業務プロセスも多様です。
そのため、プロダクトは「標準化された業務フローに合わせる」のではなく、「現場の多様性に適応できる柔軟性」を持つ必要があります。

たとえば、属性情報の自動付与ツールであれば、BIMソフトの種類や設計フェーズ、発注者の要件に応じてカスタマイズ可能であることが求められます。

導入・運用の“心理的ハードル”を下げる

現場では、「新しいもの=リスク」と捉えられがちです。
そのため、技術導入においては「誰が使うのか」「どれだけ簡単か」「トラブル時のサポート体制はどうか」といった、心理的な安心感が極めて重要です。

PoC(概念実証)やパイロット導入を通じて、現場の信頼を獲得するステップが欠かせません。

“使い続けたくなる”体験設計

単に便利なだけでは、継続利用にはつながりません。
UI/UXの工夫や、現場の声を反映したアップデート、導入後のフォロー体制など、ユーザー体験全体を設計する視点が必要です。

技術を「広める」ための戦略的アプローチ

ストーリーテリングによる価値訴求、エコシステム型の展開、データ活用による“次の価値”の創出など、技術を広めるための戦略的なアプローチが求められます。

ストーリーテリングによる価値訴求

技術の説明ではなく、「なぜこの技術が生まれたのか」「どんな現場の課題を解決したのか」というストーリーを語ることで、共感と理解を得ることができます。

たとえば、「熟練技術者のノウハウを継承するために開発されたAI解析ツール」など、背景にある“想い”を伝えることが、導入の後押しになります。

エコシステム型の展開

単独のプロダクトではなく、他の技術やサービスと連携する形で展開することで、導入のハードルを下げ、価値を最大化できます。

たとえば、CDE(共通データ環境)と連携した属性情報管理、点群データと連動した施工管理など、“つながる価値”を提示することが重要です。

データ活用による“次の価値”の創出

プロダクトを通じて蓄積されるデータは、将来的に新たなビジネスの源泉になります。
たとえば、施工履歴や維持管理情報を活用した予防保全サービス、属性情報を活用した都市計画支援など、2次利用・3次利用を見据えた設計が求められます。

技術を「ビジネス」に変えるために必要なこと

研究開発の成果をビジネスに変えるには、以下のような“橋渡し”の役割が不可欠です。

領域

必要な視点

具体的なアクション

技術

技術的完成度・汎用性

コア技術の抽象化、API化、他システムとの連携性

現場

業務適合性・運用性

PoC実施、現場ヒアリング、UI改善

経営

投資対効果・戦略性

KPI設計、導入効果の可視化、経営層向け資料作成

法務・契約

リスク管理・責任分界

利用規約整備、SLA設計、データの取り扱い明確化

技術・現場・経営の三者をつなぐ“翻訳者”の存在が、社会実装の成否を分けるのです。

最後に:ご相談ください。技術を社会に届けるために

私たちCTCでは、研究開発の成果を建設業界に届けるための「翻訳者」として、技術の社会実装を支援しています。
PoCの設計から、現場導入、ビジネスモデルの構築、データ活用まで、ワンストップでご支援可能です。

もし、貴社が開発した技術を「現場で使われるプロダクト」に変えたいとお考えであれば、ぜひ一度ご相談ください。
技術を社会に届ける。その一歩を、共に踏み出しましょう。

伊藤忠テクノソリューションズの取組み

伊藤忠テクノソリューションズでは、今回の記事に関連したご支援を行っております。
建設業における技術成果の展開で課題をお持ちの方は、まずはお気軽にお問い合わせください。

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