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BIMCIMの新時代:Boxで解決する2024年問題に向けた建築・土木業界の労働生産性向上とは

建築・土木の世界では、常に新しいテクノロジーが求められています。そして、その最新のテクノロジーの1 つが、Building Information Modeling(BIM)とCivil InformationModeling(CIM)です。これらのモデリングツールは、設計から、施工管理、納品、運用、保守の各領域における、スピード、コスト、品質を劇的に向上させると言われています。

しかし、2024年問題や、業界特有の縦割りや労働者の多重構造の弊害、現場及びネット環境のセキュリティの懸念など、数々の課題にも直面しています。

このブログでは、BIM/CIMの基本から、現状のその問題点、そして建築・土木の未来への展望までを紹介します。


目次[非表示]

  1. 1.BIM/CIMとは
  2. 2.縦割りの弊害と設計施工一元化
  3. 3.セキュリティ対策
  4. 4.シンギュラリティ問題
  5. 5.Boxの登場
    1. 5.1.さまざまな利用シーンへの適応
    2. 5.2.共同作業に最適なハイブリッドワーク
    3. 5.3.誰でも使えるシンプルな操作性
    4. 5.4.人気アプリと一緒に使える連携性
    5. 5.5.情報ガバナンスとセキュリティ
  6. 6.建築・土木の労働生産効率
  7. 7.伊藤忠テクノソリューションズのBox連携をベースとするBIM/CIMツール「モデミル」
  8. 8.結論


BIM/CIMとは

BIM/CIMは、業界特有の縦割り構造や、元請け、下請け等の独特の役割分担構造等による、関係者間の情報共有を容易にする目的から、計画、調査、設計段階から3次元モデルを導入することにより、その後の施工、維持管理の各段階においても3次元モデルを連携・発展させて、建築・土木の事業全体にわたる関係者間の情報共有連携を容易にし、一連の建設生産・管理システムの効率化・高度化を図ることを目的としています。

令和新時代に入り、最新のICTを活用して、建設生産システムの計画、調査、設計、施工、管理の各段階において情報を共有することにより、効率的で質の高い建設生産・管理システムを構築されつつあります。

BIM/CIMの目的浸透や関連IoTツールの普及により、徐々にミスや手戻りの大幅な減少、単純作業の軽減、工程短縮等の施工現場の安全性向上、事業効率及び経済効果に影響が出ていると考えられますが、人口減少は著しく、2024年に始まる建築・土木に関わる日本人労働者の減少と高齢化は著しい状況にあり、抜本的な解決には至っていない状況にあります。

BIM/CIMに関して詳しく知りたい方は下記をご参照ください。

  BIM/CIMとは? 基本的な概要やそれぞれの違いを解説 建設業では、地表の測量・計画・設計・施工などの工程で、2次元の紙の図面を用いて、打ち合わせや指示、記録を行っている場合があります。 しかし、紙の図面だけでは理解しにくく、打ち合わせに不参加の人には共有できないという側面から、生産性の低下につながっているという課題がありました。 そのため、政府は、課題の改善策として3次元モデルを利活用するBIM/CIM(Building/Construction Information Modeling,Management)を推進しています。 この記事では、BIM/CIMの概要や違い、活用事例について解説します。 Trans Simulation


縦割りの弊害と設計施工一元化

建築・土木業界共に、施主、設計、施工、管理、納品、施設管理、保守メンテナンス、データ管理等の各領域毎に関係者が存在し、その担い手は、各領域別、企業グループ群別に形成されており、縦割り組織による組織間の情報共有の欠如や協力不足により多くの問題を引き起こしております。

設計と施工の一元化は、プロジェクト全体の効率と品質を向上させるための重要な手段です。縦割り組織の問題点を改善し、設計と施工を一元的に管理することで、多くのメリットを享受できます。

昨今ではIoTツールの共通利用や、エコシステム別といった、縦割り型の現況に対して横串的なムーブメントも散見されており、生産効率性に向けた業界全体の地殻変動が起き始めています。


セキュリティ対策

BIM/CIMの普及に伴い、情報漏洩やハッキングのリスクも増加しています。セキュリティ対策は非常に重要です。組織全体でセキュリティ意識を高め、適切なセキュリティ対策を講じることが必要です。

従来は設計図面はCADツールを通じて2Dで製作され、建設土木現場では紙図面によって施工管理や設計出戻り作業等を長らく行っていましたが、BIM/CIM導入により、3DCADによるデジタル図面がベースとなり、施工管理も様々なIoTツールを作業員に持たせないと、労働人口減の中で生産的に効率的に作業が進まない世界が当たり前となり、今まで以上に、オフィス内だけでなく、現場におけるセキュリティリスクを正しく理解し、対策を講じることで、情報の保護とプロジェクトの安全性を確保する必要が出て来ています。


シンギュラリティ問題

シンギュラリティは、人工知能(AI)が人間の知能を超える、つまり人間とAIが融合する未来を指します。BIM/CIMの進化とシンギュラリティの到来は、建築・土木業界に革命をもたらす可能性があります。しかし、その可能性にはどのようなリスクがあるのでしょうか?


Boxの登場

ここでBox®という新しい概念が登場します。Box® は建築や土木分野でのプロジェクト管理を効率化するためのツールです。クラウドストレージのトップランナーの印象が強く、ストレージ製品と思われがちですが、ストレージとしての役割以外にも着目すると、建築・土木の現場、オフィス、社外連携にも可能性があります。


さまざまな利用シーンへの適応

膨大な図面や関連資料、日々アップデートされる施工管理の報告資料など、各部署で使用されるコンテンツをICTを活用できるようにデジタル化(ペーパーレス化)が必須。いつでも、どこでも、どんな建設業務シーンにも必要な業務コンテンツが取り扱いやすくなります。


共同作業に最適なハイブリッドワーク

いつでもどこでも利用でき、使用する環境やデバイスを選ばないクラウドベースの新しい「働く場所(デジタルワークプレイス)」を整え、関係者の共同作業や本社、現場事務所、現場のコラボレーションを支え、効率的に働けるような環境を整えています。


誰でも使えるシンプルな操作性

デジタル化やデジタルワークプレイスで業務を遂行するにあたり、ITに詳しくない人でも直観に使える、わかりやすいユーザインターフェースになっており、建設アプリケーションや現場で利用されているデバイスと連携し、即座に業務の効率化を図れるような体系になっています。


人気アプリと一緒に使える連携性

Box® をストレージとして活用するだけでなく、建設アプリケーションをはじめとした各種アプリの活用が現場で急速に進む中で、Box® と連携しながら活用出来るインターフェースが用意されており、Box® を軸としてエコシステムソリューションも形成され始めています。


情報ガバナンスとセキュリティ

法定保存ファイルを規制に沿って保存でき、猛威を振るうランサムウェア対策を取りながら、オフィスだけでなく、現場での紛失や盗難のリスクに対応すべく、ハードのデータファイルを残さないといった情報ガバナンスと情報セキュリティを守ることにも貢献出来る様、環境を整えています


建築・土木の労働生産効率

建築と土木の労働生産効率の向上には、

  1. 働き方改革(業務効率化、人事・待遇改善、残業時間の削減、テレワークの活用、女性労働人口の創生、既存業務の分業)
  2. スキルの平準化・底上げ
  3. ITツールの導入

が急務と叫ばれており、BIMCIMとBox® は3つ全てに効果的な影響を与えると考えられます。


伊藤忠テクノソリューションズのBox連携をベースとするBIM/CIMツール「モデミル」

CTC科学システム本部ではBox®連携をベースとするBIM/CIMツール「モデミル」 をご提供しております。


「モデミル」は現場・営業・設計・バックオフィスチームそれぞれがデータを格納し、最新のデータを社内の関係者がデバイス問わず共有・閲覧できます。Box®を通じて社外の関係者へのデータ連携も可能で、生産性の向上に寄与します。

伊藤忠テクノソリューションズのエキスパートたちは豊富な業界知識と経験を活かし、最適な解決策を提供し、顧客のビジネス成長を支援します。


結論

BIM/CIMそしてBox®は、建築と土木の世界において大きな可能性を秘めたツールです。2024年問題や縦割りの弊害、セキュリティの課題など、さまざまな課題も存在しますが、常に新しい技術やツールが登場しています。

これらの技術を上手く活用することで、より高品質な建築・土木施設を創造し、社会の発展に貢献していくことが求められています。さあ、未来の建築と土木の世界に向けて、一緒に進んでいきましょう!


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