【招待講演あり!】「地盤DXへのアプローチ」セミナー開催レポート
2024年12月3日に開催しました「地盤DXへのアプローチ」セミナーは多くのお客様にご参加いただき、ご好評を頂く事ができました。本セミナーは、内外での地盤DXの事例や地盤分野のシミュレーション技術を通じて、これからシミュレーションに取り組まれるお客様や潜在的な課題をお持ちのお客様向けに今後のヒントとなるような情報提供の場として開催させて頂きました。
本記事では、開催内容およびお客様の声をご紹介します。
目次[非表示]
- 1.講演内容・項目
- 2.基礎地盤コンサルタンツ株式会社 柳浦様のご講演
- 3.株式会社建設ITワールド 家入様のご講演
- 4.CTCの講演
- 4.1.シミュレーションにおける地盤DXソリューションの現状と今後
- 4.2.地盤・構造連成FEM解析ソフト「Soil Plus」のご紹介
- 4.3.地盤・構造物の非線形、大変形解析「FLAC3D、PFC、3DEC」のご紹介
- 4.4.3次元地盤モデリング「GEORAMA」とBIM/CIMソリューションのご紹介
- 5.アンケート結果のご紹介
- 5.1.興味のあったCTC講演
- 5.2.抱えている課題
- 6.伊藤忠テクノソリューションズが提供する地盤ソリューション
- 7.おわりに
講演内容・項目
本セミナーは、対面とZoomのハイブリッド形式で開催いたしました。午前の部では、「地盤DXの現状と課題」と題し、弊社からの講演に加え、「基礎地盤コンサルタンツ株式会社柳浦様」、「株式会社建設ITワールド家入様」にご講演頂きました。午後の部では、弊社から地盤ソリューションのご紹介をさせて頂きました。
1 |
地盤分野におけるDXの活用 |
基礎地盤コンサルタンツ株式会社 |
2 |
地盤の「見える化」で実現する建設DX |
株式会社建設ITワールド |
3 |
シミュレーションにおける 地盤DXソリューションの現状と今後 |
CTC |
4 |
地盤・構造連成FEM解析ソフト「Soil Plus」のご紹介 |
CTC |
5 |
地盤・構造物の非線形、大変形解析 「FLAC3D、PFC、3DEC」のご紹介 |
CTC |
6 |
3次元地盤モデリング「GEORAMA」と BIM/CIMソリューションのご紹介 |
CTC |
基礎地盤コンサルタンツ株式会社 柳浦様のご講演
柳浦様のご講演では、建設コンサルタント会社の事業の紹介を通して、数値シミュレーションが地盤調査・設計にどのような役割を果たしているかを紹介頂きました。
また、「DXは目的ではなく道具である」との考え方に基づき、地盤情報プラットホーム構築、地盤情報の付加価値の提供、生産性向上、技術伝承の観点から地盤分野でのDXの活用事例も紹介頂き、自社開発の方針の参考になった等と好評を頂きました。
株式会社建設ITワールド 家入様のご講演
家入様のご講演では、地盤を見える化することで、建設工事の生産性工場や働き方改革に大きく寄与することが可能であり、その最新状況を事例とともに解説頂きました。地下に埋まっているインフラ構造物や、施工時に行う薬液注入などの状況を、3Dモデルで見える化できると、位置確認のための試掘の手間や施工時の事故防止などの効果が期待できます。
地下の見える化や超人化、ロボット・AI化などによる様々な時短戦術もご提示頂き、各社の最新事例を知ることができ知見が広がった等と好評を頂きました。
CTCの講演
本セミナーでは、CTCからも地盤DXに関する取り組みや取り扱うソリューションについて一部紹介させていただきました。
シミュレーションにおける地盤DXソリューションの現状と今後
本講演では、自然災害のリスクに備えて、土木・建設分野での数値シミュレーション技術による地盤や構造物への被害の影響の解明と対策による効果の活用事例を紹介しました。また、作業の効率化による生産性向上、技術と技の品質の平準化とスキル継承への取組み、今後のシミュレーションの目指すソリューションについても言及しました。
地盤・構造連成FEM解析ソフト「Soil Plus」のご紹介
本講演では、CTCによる自社開発にて30年以上の実績をもつ「Soil Plus」を紹介しました。汎用のFEM解析ソフトとして自由度の高い設定機能を保持しながらも、建設分野における各種設計指針を意識した機能開発を継続しており、一般建築、土木、鉄道、電力などの設計や技術開発、研究分野などで幅広い用途にてご利用頂いております。特に、「Soil Plus」の特長である地盤と構造の連成解析に焦点を当て、事例と機能の情報提供をいたしました。
「Soil Plus」に関して詳しく知りたい方は下記記事もご参照ください。
地盤・構造物の非線形、大変形解析「FLAC3D、PFC、3DEC」のご紹介
本講演では、ITASCA社製ソフトウェア「FLAC3D、PFC、3DEC」を紹介しました。地盤・構造物の非線形挙動、大変形問題、土砂や岩盤の破壊挙動、岩盤の割れ目や断層を考慮した複雑な地質条件下での解析が可能です。他のツールと比較して、より詳細で現実的なシミュレーションが可能となり、土木構造物の設計・施工方法の効率化・省力化に役立ちます。特に、ツールの事例と機能、活用を促進する弊社提供の関連サービスをご紹介しました。
「FLAC3D、PFC、3DEC」に関し詳しく知りたい方は下記記事もご参照ください。
3次元地盤モデリング「GEORAMA」とBIM/CIMソリューションのご紹介
本講演では、3次元地盤モデリングソリューション『GEORAMA』を中心に紹介しました。地盤分野のBIM/CIM対応やシミュレーションのスタートとも言える「3次元地盤モデリング」が可能です。さらに、GEORAMAで作成した地盤モデルの活用についても、3次元属性管理ソリューション『Navis+』、施工現場見える化サービス『C-シリーズ』を交えて説明いたしました
「GEORAMA」とBIM/CIMソリューションに関して詳しく知りたい方は下記記事もご参照ください。
アンケート結果のご紹介
本セミナーは、計180名以上のお客様にご参加頂きました。ここでは、ご記入頂いたアンケート結果の一部をご紹介します。
興味のあったCTC講演
1位 3次元地盤モデリング「GEORAMA」とBIM/CIMソリューションのご紹介
2位 シミュレーションにおける地盤DXソリューションの現状と今後
3位 地盤・構造連成FEM解析ソフト「Soil Plus」のご紹介
4位 地盤・構造物の非線形、大変形解析「FLAC3D、PFC、3DEC」のご紹介
抱えている課題
ご参加頂いたお客様はソリューションを用いて様々な課題解決をされています。アンケートでは、現在抱えられている課題についてヒアリングを行いました。
- 地質構造に関する情報を半自動的に属性データ化する方法
- 解析業務はV&Vが重要であり、入力物性設定や結果の解釈
- 設計業務において今後3次元化が必須となる中、基礎となる地盤のDX化
- デジタルツイン化をする上で、ソリューションの選別や投資価値の定量化や言語化
- 対応できる技術者不足
地盤DXについて現在70%以上の方が情報収集中であるともご回答頂いており、改めて注目度の高さがうかがえる結果でした。今回、講演を行った「機械学習を用いた解析処理自動化」「解析結果を用いた解析モデルの最適化」のようにCTCとしても技術の向上、発信を続けていきたい考えています。
今回のアンケート結果は、今後のセミナー開催などに役立てていきたいと考えています。セミナー情報は弊社webサイトやメルマガでご案内いたしますので、ご確認を是非よろしくお願いいたします。
伊藤忠テクノソリューションズが提供する地盤ソリューション
『伊藤忠テクノソリューションズ』では、“地盤ソリューション”を提供しています。FEM、FDMをはじめとした様々な解析ソリューションや建設BIM/CIMソリューションなど様々な形でお客様のビジネスをサポートいたします。受託でのコンサルティング業務やAIを用いた自動化・共有化など幅広いニーズにも対応しております。
おわりに
本記事では、「地盤DXへのアプローチ」セミナーの開催報告をさせていただきました。弊社では、シミュレーション技術やAIなどテクノロジーを掛け合わせ、新たな技術を日々開発しております。建設分野におけるソリューションや機械学習等の事例などについてご興味のある方は、ぜひお気軽にご連絡ください。
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